仮想通貨

仮想通貨のアービトラージってなに?やり方と必要なものをまとめてみた

こんにちは。

仮想通貨について色々調べていると、色んな投資手法で利益を得ている人を見かけます。利益を上げる方法は、短期的な価格差益と長期的な価値変動だけではありません。

取引所間の価格差をうまく利用したアービトラージという取引手法を、今回はご紹介します。

アービトラージは理論上、リスクが低く勝率も高い投資手法と言われており、最低限のリスクで効率よく利益をあげることが出来ます。

ぶっちゃけ僕は実際にはやっていないんですけど、とても面白い投資手法で、やり方だけでも知っておこうと思い、今回記事にまとめました。

今回の記事のまとめ

・アービトラージってなに?
・どうして儲かるの?仕組みを説明。
・なにが必要なの?必要なものをまとめてみた。

仮想通貨のアービトラージの仕組み

ビットコインなどの仮想通貨は、実は取引所によって一時的な価格差が生じることがあります。これを利用した取引手法をアービトラージ(裁定取引)といいます。

アービトラージ自体は仮想通貨以外にも為替、金利、先物などで既に行われている手法です。

分かりやすい例をご紹介します。下の図を見て下さい。赤枠はZaifとbitFlyerのビットコインの購入・売却の価格です。同じビットコインですが、微妙に価格差が出来ているのが分かります。

この価格差が発生している時に、安い方のbitFlyerでビットコインを購入し、高い方のZaifでビットコインを売却すると差額の536円が利益になります

この価格差を利用した取引がアービトラージです。ちなみにこの取引所間の価格差を確認するには、Coin Choiceというサイトがオススメです。

仮想通貨はアービトラージに向いている

仮想通貨はこれまでアービトラージが行われてきた金融商品に比べて、利益を上げやすいと言われています。主な理由は大きく3つあります。

システムがまだ発達していない

仮想通貨の取引所はそれぞれ別の取引板のシステムを使っており、まだまだ取引システムが完全には整っていないのが現状です。

これにより為替などに比べ、取引所間での価格差が生まれやすくなっています。また、為替などのアービトラージに関しては、禁止しているFX企業もありますが、仮想通貨は規制がまだ整備されていないという点でもシステムが未発達と言えます。

送金のコストが小さい

これはビットコインを始めとした仮想通貨のメリットとして、かねてより取り沙汰されている点です。

為替などのFXだと別の取引所に送金する際、時間や手数料がかかりますが、仮想通貨だと数分で送金が完了する通貨もあります。

また、送金手数料も安く、取引所間で行ったり来たりさせるのにコストがかかりません。

ライバル(市場参加者)が少ない

為替FXが日本で始まったのは今から約20年前です。その頃に比べて、今や為替FXは大きな市場となっており、参加者も多数いるのが現状です。

ライバルが多いと価格差が調整されやすくなるので、それだけアービトラージも難しくなってきます。

一方で仮想通貨市場はそれに比べるとまだまだ市場参加者が少なく、競争率が低いのでチャンスも大きいです。

仮想通貨アービトラージのメリット

仮想通貨でアービトラージを行うことのメリットはいくつかあります。

通常の取引に比べてリスクが低く、勝率が高い

取引所間の価格差を利用する取引なので、価格差が生じたタイミングで機械的に売り買いを繰り返せば理論上損失が発生することはありません

プログラムを組んで、価格差が発生した段階で自動的に発注を行うことで利益を得る投資家もいます。

トレードの知識が必要なく、参入障壁が低い

値上がりや値下がりを気にするのではなく、価格差に注目するだけなので、トレードの知識が必要なく、誰でも簡単に始めることができます

複数の取引所アカウントさえあれば、初心者の方にも簡単にできる取引手法なので、参入障壁が低いというのもメリットの一つです。

相場環境に影響されることがなく、一定の利益を出すことが出来る

アービトラージは買った仮想通貨をすぐに売るため、長期保有するリスクを追うことがありません。

仮想通貨のリスクである激しい価格変動を受ける可能性が低いので、効率よく一定の利益を出すことが出来ます。

仮想通貨アービトラージのデメリットや注意点

これまでアービトラージのメリットや利点をお伝えしてきましたが、さすがにメリットばかりではありません。デメリットや注意点もまとめていきます。

一回の取引で取れる利益が少ない

システム上生じた小さい価格差を取りに行くような取引手法なので、一回で大きな利益を上げることは難しいです。

先程のように、500円程度の利益が出ればイイほうみたいです。なので、取れる利益を大きくするためには取引金額を大きくする必要があります。

相場を常に見ている必要がある

価格差が生じたタイミングで即座に購入、送金、売却が一連の流れとなるので、いつ価格差が生じるのかというのを見張っておく必要があります。

労力がかかる割に上記のように一回の取引で得ることの出来る利益が少ないというのは注意する点です。

ただし、これは前述のようにアービトラージを自動で行うプログラムが提供されているので、労力を厭わずに利益を挙げることも可能になっています。

取引に規制がかかるリスクがある

アービトラージは現在FXなどで規制がかかっている取引所もあります。これは複数回の取引を行うため、サーバーに負荷がかかることが理由です。

仮想通貨のアービトラージも例に漏れず、今後規制がかかる可能性がないと言い切れないので注意が必要です。

仮想通貨アービトラージのおすすめのやり方

冒頭に説明したアービトラージのやり方は、価格の安い取引所で買った銘柄を価格の高い取引所で売る、という方法です。しかしこの方法には2つのデメリットがあります。

それは先程のように、bitFlyerで買ったビットコインをZaifに送り、Zaifで売った場合、Zaifに現金のみが残るということです。

取引所間では日本円の送金が出来ないので、Zaifでビットコインの価格が安くなるまで、待たないといけなくなります。

また、取引所間で送金が完了するまでに、ビットコインの価格差が縮まってしまう場合があります。仮想通貨は送金の速さが特徴ですが、それでも価格差が縮まるスピードの方が早い事がありえます。これでは利益を出すことが出来ません。

なので、実際に効率的に利益を上げる場合は、信用取引を用いた同時決済を行うことが多いです。ここからは実用的なアービトラージの方法を説明していきます。

仮想通貨のアービトラージは、信用取引を用いた同時決済が実用的!

同時決済でアービトラージを行う方法

  1. 二つ以上の仮想通貨取引所アカウントを開設し、信用取引が出来る状態にする。
  2. 取引所間で価格差が生じたタイミングでまず取引所Aで仮想通貨を購入する。
  3. 取引所Bで同じ仮想通貨を同金額で同じ時間に空売りを仕掛ける。
  4. 取引所間で価格差が縮まったタイミングで決済する。

これによりわざわざ送金を行わずとも、価格差が開いた分だけ利益を出すことが出来ます

また買いと売り、二つのポジションを同時にとっているため、仮想通貨価格の急な変動のリスクも大きく軽減させることが出来ます。

仮想通貨アービトラージを行うのに必要なソフトやアプリは?

最低限用意するものは前述のとおり、二つ以上の仮想通貨取引所アカウントです。そしてそれぞれで信用取引が出来るように設定しておく必要があります

それが用意できたら次は価格差を把握する方法です。下記サイトでは各取引所の価格差を確認することが出来るので、活用しましょう。

またTwitterで価格差を教えてくれるめちゃくちゃ便利なアカウントや、アプリでも価格差を確認することができます。こちらも同時にチェックするといいでしょう。

また、アービトラージの自動売買ツールやソフトというのはたくさん種類がありますが、高価なものが多いです。

自動売買ツールは始めるにあたって必ず必要なものではないので、まずは自身で試してみて、必要になりそうなタイミングで購入を検討するとよいでしょう。

まとめ:アービトラージはやったほうがいいの?

このように仮想通貨のアービトラージはまだまだ参入の余地があり、一度やり方を覚えてしまえば初心者の方でも簡単に始められる取引手法です。

自動売買のソフトもあり、一回の取引で少額の利益ではありますが、塵も積もれば山となる理論で、少ないリスクで大きなリターンが狙えそうではあります。

でもやっぱり自動売買ソフトがあるとはいえ、常に相場に気を配るのは疲れそうです。普通のサラリーマンには少しハードルが高い気がしますね。

仕組み自体はめちゃくちゃおもしろいですが、僕には少し早そうな投資手法です。でもいずれチャレンジしてみたいものです!