こんにちは。なかやんです。
僕は現在、とあるメディアの運営をしており、いわゆる編集の立場にいます。
多くの記事はクラウドソーシングを通してライターさんに書いていただいております。
昨今の副業ブームも相まって、ライターさんの数はとても増えているなぁ、と思っているのですが、初心者のライターさんに多いのが、他サイトからのコピペ。
僕はライターさんからの記事は必ずコピペツールを使ってチェックしているのですが、中には半分くらい他サイトからそのままコピーみたいな状態で納品されるライターさんもいらっしゃいます。
僕は編集をする前はライターとして活動しており、かつSEOコンサルもやっていたことがあるので、コピペがいかに「やってはいけないことか」を重々理解しているつもりなのですが、ライターになりたての方は、そもそもなぜコピペがいけないことなのか、あまり理解できていないのではないかと思っています。
そこでこの記事では、初心者ライターさんに向けて、なぜコピペをしてはいけないのか、コピペをするとどういう弊害が起こるのかについて詳しく書いていきます。
なぜコピペをしてはいけないのか
おそらく、ある程度経験されている編集・ライターの方であれば、「コピペなどもってのほか」と思われると思いますが、そもそもなぜやってはいけないのでしょうか?
メディア側の実害
単に倫理観の問題、というのもありますが、コピペをしてはいけない最大の理由は「メディア側が損失を被る可能性が高い」というのがあります。
これはSEO(検索エンジン最適化)の話も絡んでくるのですが、現在のGoogleは低品質のコンテンツ(記事)の検索順位を落とす、というアルゴリズムが採用されています。
では、この低品質とは何か、というとコピーコンテンツや明らかに中身の薄いコンテンツのことを指します。
つまり、仮に編集が気づかずに(気づかないことにも問題がありますが)コピーコンテンツを大量にメディアにアップしてしまった場合、Googleから「このサイトは低品質である」という評価を受けて、検索順位に反映されなくなる可能性があります。
検索からのトラフィックは馬鹿にできません。中には、オーガニックからの流入が一番多いというメディアもあるでしょう。
検索からのトラフィックが仮に全くなくなれば、メディアの収益はぐっと下がりますし、場合によってはゼロになるリスクもあります。
また、メディアがコピー元から指摘を受けるリスクもあります。
もし自分のメディアが他サイトにコピペされているのを発見したら誰でも怒るでしょう。
編集が事前に気づくべきですが、「ごめんなさい。気づきませんでした」では済まなくなることもあります。
このように、コピペはメディア側が多大なリスクを負う可能性があります。
編集側との信頼関係の問題
僕はライターさんからの記事をコピペツールにかける時、とてもドキドキします。
基本的には性善説で仕事したいので、コピペツールなど使いたくないのですが、リスクがある以上、確認しないわけにはいきません。
そして、多くのコピペが見つかるととても悲しい気持ちになります。
あぁ、このライターさんには「このメディアにはこれくらいの記事でいいだろ」と思われているのだなぁ、とか「これでお金もらえるんだから楽勝だな」とか思われているのだろうか、とか、あることないこと考えてしまいます。
クラウドソーシングなどを用いている場合、対面のコンタクトがないので、一度信用できなくなると、再構築が難しいとも思います。
なぜコピペがダメなのか、いちいち説明するのも面倒ですし、僕の場合、そういったライターさんへの依頼は取りやめます。(多くの人がそうすると思いますが)
ですが、ここで面倒くさがらずに、なぜコピペがいけないのか説明してあげるべきなのかもしれませんね。
なぜコピペしてしまうのか
そもそもなぜライターさんはコピペしてしまうのでしょうか?
直接聞いたわけではないのでわかりませんが、可能性を考えてみました。
文字数の制限が負担になっている
メディアによっては、記事の提出条件に「3,000文字程度」などの制限をもうけているところもあるでしょう。
メディア側はユーザーが満足するコンテンツにするには、それくらいの文字数が妥当であるという考え方が多いと思いますが、ライターさん側は「3,000文字に近づけなければ」とプレッシャーに感じることで、無理やり他メディアの文章をくっつける、みたいなことをしてるのではないかな、と考えました。
解決策としては、メディア側はとにかく文字数は気にしなくていいからオリジナルコンテンツを作ってもらう、ライターさん側は文字数が負担になっているのであれば正直にいう、または不得意なテーマであれば変更してもらう、などが考えられるでしょうか。
モチベーションが「お金」しかない
クラウドソーシングを用いている多くのライターさんのモチベーションはお金でしょうが、(僕もそうでした)自分の知識が世の役に立つのが嬉しい、などという思いが一ミリもないとコピペをするのだろうなぁ、と思います。
お金がもらえればいいわけですから。
これに関してはメディア側の解決策はないかもしれません。
募集の時点でこのライターさんにはお金以外のモチベーションがあるか、というのを見極めるしかありません。
小遣い稼ぎのためにクラウドソーシングを使っているので、お金さえもらえればなんでもいいと考えているライターさんを否定はしませんが、市場価値が高いのはオリジナルコンテンツを作成できるライターさんです。
より効率的にお小遣い稼ぎをするという面でも、自分の言葉で記事をかけるようになるべきかと思います。
コピペはほぼ100%バレる
真っ当に運営されているメディアであれば、前述のリスクを避けるためにほぼコピペチェックツールを導入しています。
これを使えば、記事内のどの部分がどのサイトからコピペされているか一瞬でわかります。
バレるからやらないほうがいいよ、という話ではないですが、覚えておくと良いと思います。
編集側からの教育も必要かもしれない
ぐだぐだと書きましたが、副業が解禁される世の中で、今後もライターさんの人口が増えることが予想されます。
誰でも最初は初心者なので、ダメなことがなぜダメなのか、というのを説明するのは編集側の責務かもしれませんね。(僕はできていないですが)
より良いメディアを作っていくには、ライターさんとの連携が必要な場面が多く出てきます。
お互い気持ちよく働けるように、編集側もライターさんを指導できるように知識をつける必要があると思います。